「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

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ソムリエになった!しごと

20170301



私はこれまで、日本ソムリエ協会から「ワインアドバイザー」という認定資格を戴いておりましたが、昨年末をもって「ソムリエ」資格になりました。先日新しい認定証とバッジが届きました。


これは、昇級試験に合格したわけではなく、日本ソムリエ協会の制度が変わったために自動昇格したものです。今までは同協会では、ワインのプロ資格に「ソムリエ」と「ワインアドバイザー」の二種類を設けていました。一言で言えば、前者は飲食店でワインのサービスに従事する人の資格、後者はワインを販売する酒屋の資格です。あと愛好者の資格として「ワインエキスパート」があります。


私は社長なので、経営する会社がワインを供する飲食店を副業でもやっていれば、自らサービスに携わっていなくともソムリエ受験資格があったのですが、そういったことはなくソムリエになることはできませんでした。ところが今般、日本ソムリエ協会の制度が変わってワインアドバイザーという資格はなくなり(世界基準に合わせたらしい)従来のワインアドバイザー有資格者たちはソムリエに統合されることになったのです。


私がアドバイザー資格を取ったのは2005年のこと。このときは準備期間約7か月、独学でよく勉強したと思います(ちなみに合格率2割くらいでした)。ソムリエとワインアドバイザーの試験は、筆記試験は共通、違うのはソムリエにだけワインサービスの実技審査が課せられたことです。想像ですが、審査員の前でワインを抜栓し品質を確かめ、グラスに注ぐ。定められたいくつかの手順をきちんと踏まえているかが問われたのでしょう。


ソムリエ資格の取得において私はこのプロセスを経ていないので、同時に送られてきたDVDで勉強して下さい、ということです。まあ、受験時にテキストは読み、この十年でおそらく7~800本のワインを(スクリューキャップを除く、最近ほんとうに増えましたね)抜いておりますから、人前でそう恥をかかないくらいにはできると思いますが。


ソムリエという言葉には、単に専門家というだけでなく、何となくおごそかな響きがあり、かなり良いイメージが持たれていると思います。だからこそ野菜ソムリエとか温泉ソムリエとか、いろいろな分野でもこの単語が使われるのでしょう。本家ソムリエの名に恥じぬよう、もっともっと勉強しなくてはね。

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セムラとの邂逅 (3)食べもの

20170224



お菓子屋さんを一通り探しましたが、ちょいと視点を変えて。六本木に「リラ・ダーラナ」という北欧料理のレストランがあり、そこで今の時季、季節のデザートにセムラを出しているんだそうな。テイクアウトも可能だというじゃありませんか。


お店に電話して取り置きをお願いすると、快く応じてくれました。お昼の営業が終わるころ伺ったお店は、六本木交差点からすぐ近くのこじんまりした可愛らしいレストランです。本来は食事のお客さんに出すために作っているものですから、お菓子屋さんのように持ち帰り用の化粧箱があるわけではなく、ありあわせの器に入れていただきました。食事もせずにお菓子だけで手間をおかけして、ちょっぴり申し訳ない感。


大事に家に持って帰って、いただいてみましたよ。40何年越しの初対面!


小さなリンゴくらいの大きさ。やや固めのバンズ部分の歯ごたえ。こちらのはパンがそんなに甘くなく、トータルのイメージとしてはシンプルにして素朴な感じがします。アーモンドクリーム(ペースト)の特徴的なカルダモン風味。私たちにはやはりカレーを想起させるものがあり、非常に独特な味わいです。そして、たっぷりこぼれそうなホイップクリームの美味しさ(幸せ!)。なるほど、これがセムラか…。


何故スウェーデンでカルダモンなのか、気になりますね。セムラがこの時季だけのものなら、セムラを食べない他の季節には、どんなお菓子を食べているのでしょうか?現地に行ったこともなくまだまだ北欧文化に疎い私ですが、ふつふつと興味がわいてきます。


これで少年時代の読書に登場する三大謎菓子のうち一つを制覇しました。あと二つは、ナルニア国物語に出てくる「ターキッシュ・デライト」(トルコでは『ロクム』、瀬田貞二訳では幼い読者のことも考えてか『プリン』とされている)と、ドリトル先生に出てくる「アブラミのお菓子」こと「スェット・プディング」。いつの日かの出会いに期待しているのです。

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セムラとの邂逅 (2)食べもの

20170220



「料理通信」誌の2月号に、セムラが堂々2ページにわたって掲載されたのです。いやびっくりしたこと。「2月のスウェーデンはSemla セムラであふれ返ります」ですって。


それは写真のとおり、生シューのような形をしたお菓子でした。復活祭を前にした節食期間に入る前、栄養補給のために高カロリーのお菓子を食べることから始まったのだそうです。


写真つきのレシピが載っております。カルダモン風味のバンズをくり抜いて、カルダモン風味のアーモンドペーストを詰め、上にホイップクリームをあふれんばかりに載せて、蓋をする。へえ、カルダモンのお菓子とは珍しい、どんな味がするのだろう。今では缶に入って売っているような感じではありませんが、菓子店ばかりでなくスーパーの店頭にも並ぶようなものらしいですね。


記事を隅まで読んでも、現地レポートばかりで日本での入手方法が書いてありません。レシピはあっても自分で作ってみるわけにもいかず(自分で作れるわけがないし、妻も忙しくてお菓子作りにはすっかりご無沙汰だし)どこかの菓子屋さんで売ってないかな?と検索してみます。


わざわざこのために上京するのもナンです。出張ついでに寄れるところで、入手できないでしょうか。日本にスウェーデン菓子の専門店なんて、そうないですが…。


FIKAFABRIKENという、お店というかお菓子教室を主にやっているようなところで、期間限定で渋谷ヒカリエで売っていたようですが、残念にも私の上京予定の前々日で販売終了しています。ちなみにFIKAとはスウェーデン語で「お茶する」意である由。


さらに探すと、新宿伊勢丹のこれもFIKAという北欧菓子の店にあるという情報が。おお伊勢丹なら私の行動範囲、いよいよセムラに会えるのか。出張の日を指折り数えてお店に行ってみると、販売員のお姉さん、「セムラはこの前までありましたが、今は作っていません(ちょうどバレンタイン商戦中の土曜日で、店頭には贈答用焼菓子が主に並んでいた)、今シーズンはこの先の販売予定もありません」と、つれないお返事。


そんな殺生な。だってイースターはまだこれからでしょ?今売らないで、いつ売るの。泣く泣く伊勢丹を後にしましたが、これでは諦められませんよ。

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セムラとの邂逅 (1)食べもの

20170217



「セムラ」って何だか、お聞きになったことがありますか。私は小学生のとき読んだ本でこの単語を知り、しかしそれがどういうものか、実体を知ることがありませんでした。


それは、オーケ・ホルムベルイという人の書いた「迷探偵スベントン登場」という児童書に登場するお菓子の名です。(本はとっくの昔に絶版になっている)


主人公スベントンは、ストックホルムに事務所を構える私立探偵で、優秀な男なのですが何故かまったく仕事がありません。たまに来客があると、秘書に外から電話をかけさせ、客の前で忙しくてんてこまいな芝居をして見栄を張っている始末です。


彼はある日、不思議な東洋人訪問客から一枚の古ぼけたじゅうたんを買い受けることになりました。それは何と「空飛ぶ魔法のじゅうたん」だったのです。彼はこの新アイテムを使って、難事件を解決していきます。


スベントンの大好物が「セムラ」というお菓子です。本当は復活祭の前にだけ食べる季節のお菓子なのですが、ストックホルムのある菓子店だけは一年中セムラを作っていて、スベントンはしばしば女性秘書に頼んで(仕事がなくお金もないので、ツケで)買いにやらせ、楽しんでいるのです。


スベントンには一つ弱点があり、それは「舌がまわらなくてうまくしゃべれない言葉がある」ということです。本名は「ストーレ・スベンソン」というのですが、自分で自分の名をうまく言えないことから、彼は「トーレ・スベントン」と改名してしまいました。またピストルのことは「ピトル」、セムラのことも「テムラ」としか言えないそうです。


いったいテムラならぬセムラとは何ぞや?生クリームをたくさん使ったケーキのようなものだと本には書いてありました。缶に入って売られているらしい。(スベントンはある大事なものをセムラの缶の中に入れたまま忘れてしまい、窮地に陥ります)スベントンの留守中、事務所に侵入した謎の大男に、1ダースのセムラを食べられてしまう。ヒントはこれだけ。一度見てみたい食べてみたいと、将来の邂逅を待ち焦がれておりました。


しかしセムラの情報を目にすることはなく、子供の頃の話ですから、いつしかセムラのことは私の意識から遠ざかっていき、まったく思い出すこともありませんでした。


ところが先月、ある雑誌でセムラを目にする機会があり、何十年ぶりの再会?にびっくりしたのです。

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路上ピアノが奏でる音は日々雑記

20170214



街の中に置かれた一台のピアノ。いったい誰が弾くのでしょうか。ちょっと前に、テレビで面白い番組を観ました。


NHKで金曜の夜に放映している「ドキュメント72時間」。一つの場所を三日間にわたって定点観測しながら、そこに登場する市井の人々のさまざまな思いにふれる番組で、毎回ではありませんが興味深くたびたび観ています。外国人が集う六本木のケバブ屋、ゴールデンウィークの都会のレンタルビデオ店、中国大連の日本食スーパーなどなど。文字通り人間交差点を垣間見る感があります。


先月放送されたのは、宮崎市の繁華街の一角に置いてあるストリートピアノです。

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(NHKサイトより)南国・宮崎。賑わう街の一角に、1台の不思議なピアノが置かれている。いつでも誰でも自由に弾ける「ストリートピアノ」。バス待ちの老人が指1本で童謡を弾き、若者はドラマの主題歌を演奏。街を元気にしたいと4年前に置かれて以来、密かな人気となっているこの場所。「ピアノの設置から毎日通い、独学で練習した」男性が奏でる音に、集まった人々が拍手喝さいすることも。街角に響くピアノの旋律に込められた、人々の思いとは?
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地元商店街やNPO団体らが、捨てられていたピアノを再生して街の活性化の一助にしようとしたそうです。最初から見なかったので、路上といっても具体的にどんな場所か詳しくわからないのですが、道端ではなく公共施設のオープンエントランスみたいなところなのでしょうか。


ただの飾り物にならずに、多くの人が弾いてみよう触れてみようと思う存在であることが素晴らしい。駒ヶ根にあったらどうでしょう?私なら…そうだな、酔っ払って帰る途中にちょいちょいっと弾いてみるかもしれませんね。(子供の頃取った杵柄、多少残っているかも?)どこに置いてみるかと考えますが、それなりに人通りがあって、夜中に弾いてもうるさくなく、ピアノが雨露暑さ寒さをしのげるところ。うーん、難しいな。


時にはこのピアノを使って街角コンサートが開かれたりするのでしょうね。素敵な街の拠点だと思います。

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台湾あれこれ (2)食べもの

20170212

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備忘録も兼ねて書いております。今回は書き残した食べものネタなど。


1、台中の公式晩餐の後でみんなで寄った、街なかの小龍包のお店です。台中は飲食店の閉店時間が早く、10時になればみんな仕舞ってしまいます(その割に床屋さんなどは遅くまでやっている)。たまたま開いていた店で、このほか焼餃子、水餃子や乾麺(汁なし麺のこと)など注文し突っつきました。味は、ごく普通のお味。


2、台北に移動し、101という超高層ビル地下のフードコートで。魯肉飯(ルーローハン)と豆花(トウファ、小豆とピーナツ入り)。


魯肉飯は前から好物なので、ぜひ本場物を食べたいと思っていました。名前にサカナの字が入っていますが魚肉ではなく、刻んだ豚バラ肉を甘辛く煮込んでご飯にかけたもの。台湾人の国民食、日本で言えば牛丼みたいなものですな。フードコートでは味はこんなものか、街角の昔からの店で食べてみたかった。豆腐のデザート豆花は、フルーツ缶のシロップみたいな、もっと甘いものを想像していましたが、意外にあっさりした味でした。


3、とはいってもアジア各国ではフードコートが盛んで、台湾も例外ではありません。101のフードコートはものすごく広い店で、飲食店も20以上並んでいます。しかし酒類はどの店でも扱っておらず、フロアの一角にあるスーパーから買ってきます。これはガイドブックにも載っていたパイナップルビール。果汁5%アルコール度2.8%、トロピカルドリンクみたいで飲みやすい。


4、僅かな自由時間を使って故宮博物館を駆け足で巡ってきました。最大の目玉品、石工芸の「白菜」は単独で別室に置かれる厚遇ぶり。タイミングよく、そう待たないで見られました。素晴らしい細工で本当によく出来ています。同じく有名な「豚の角煮」はどこかに出張中と見えて、お留守。


5、訪問先でお土産をいくつも頂戴しました。これは葱入りのクラッカー。台湾は葱の大産地で、葱クラッカーもガイド本に載っていました。いただいた品はクラッカーを2枚合わせて、中に甘くない固いクリーム?が入っています。オヤツよりもお酒のつまみにいいです。


6、台湾の定番土産菓子といえば、昔なら月餅、今ならパイナップルケーキ(土鳳梨酥)。ご存知パイナップルのジャムを中に入れた焼菓子で、家に帰ってから4種類を食べましたが、ものによって違いが大きく、一番おいしかったのがこれです。忘れないように書いておきましょう。陳允宝泉(CHEN YUN PAO CHUAN)製のもの。台中の会社ですが台北101などでも売っているようです。

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台湾あれこれ (1)日々雑記

20170210

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台湾の写真がまだまだありますので、忘れないうちにUPしておきます。。


1~3、商工チームでは現地に進出している工場をいくつか見学しました。(食の探求のために台湾に行ったわけではありません)台中市の港湾エリアに大きな工業団地があり、その中には日系企業もいくつか入っています。食品の工場はごく少なかったですね。「嘉新」という小麦粉や油脂の工場を見かけたくらい。


3、工場の中に小さな社を設けているのは日本でもよく見かけます。台湾にもあるのですな。この祠は移動できるようになっており、その日の風水によって部屋の中での向きをその都度変えているのだそうな。


4、台北の高島屋デパート(大葉高島屋)で幹部の方からお話をお聞きしました。日本では中規模店くらいになるでしょうか。食品売場では旧正月に向けて「おせち」の受注をしており、日本の水産会社も催事コーナーに出店してカニなどを販売していました。もちろん中華のおせちです。


5、台中から台北までは新幹線移動。日本の技術でつくられていて、車内も日本の特急列車と何ら変わりありません。運行も日本のノウハウです。台中→台北は50分ほど、1時間に6本くらいの間隔で電車が走っていますが、どんぴしゃの定時運行でした。


ちなみに台中駅にある飲食施設は、セブンイレブン、ロイヤルホスト、モスバーガー、丸亀製麺、山崎パン、大戸屋、まいどおおきに食堂(フジオフードシステム、地名をつけた○○食堂のチェーン)と、日式飯店ばかり。どこの国の駅かわからないくらいでした。


6、台湾にはあちこちにこのような檳榔(ビンロウ)の売店があります。ビンロウはヤシ科の植物で、この種子を噛みタバコのように使います。成分に含まれるアルカロイドがニコチンのような作用をするらしい。長距離ドライバーが眠気覚ましに使ったりするそうで、街道端などに掘っ建て小屋を建てて売っています。(昔は露出の高い過激な服装をしたお姉さん、ビンロウガールが売っていたようです)


ガイドさんによると、昔一度試したことがあるが、頭がクラクラして気持ち悪くなったので二度と噛んでいないとのことでした。私もちょっと試す気にはならないな。

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レスピーギのオペラ音楽ばなし

20170208



「ローマ三部作」でお馴染みのイタリア人作曲家、レスピーギ。彼のオペラ「ベルファゴール」の日本初演があり、わが音楽の師匠、時任康文氏が棒を振るというので、ちょうど東京に別の用事もあり、観に行ってきました。(2月5日「東京オペラ・プロデュース」の公演、新国立劇場)


レスピーギにオペラがあるなんて、初耳だという方も多いと思います。私も聞いたことがありません。全2幕に加えて長めのプロローグとエピローグを持ち、上演時間2時間以上の堂々たるオペラですよ。


悪魔ベルファゴールが娘を見初め、人間に姿を変えて父親をカネでたぶらかし、無理やり結婚を承諾させる。娘には船乗りの恋人がいるが、航海中で不在。泣く泣く結婚はしたもの、娘はベルファゴールとベッドを共にするのを拒否し続ける。帰ってきた船乗りは娘に事情を訊き、受け入れ難く娘の貞操を疑う。挙式の誓いの際に祝鐘が鳴らなかったことを知って船乗りは納得し喜び、悪魔の油断に乗じて駆け落ちし、結ばれる…


ベルファゴールはなかなかいい男で、娘の姉たちにはモテモテなのに目もくれず、末娘への純情ぶりが可愛いこと。悪魔のくせに人間の娘に惚れてしまった弱み、父親には結果的に大金を騙し取られ(後で取り返したのかもしれぬが)娘への思いも遂げないうちに逃げられてしまう。何だか可哀想ですね。


まあつまらぬ物語ですが、音楽がすごい。管弦楽法の大家レスピーギらしく、大編成を駆使し、バスクラリネット、コントラファゴット、シロフォンなどさまざまな楽器のソロを贅沢に使った、管弦楽好きにはたまらぬ音楽ですな。


主役級歌手たち、良かったです。ベルファゴール役の北川辰彦氏、堂々たる演技と歌唱ぶり。娘役の大隅智佳子、船乗りの内山信吾、父親佐藤泰弘の各氏とも熱唱で、だいたいオーケストラが雄弁ということは歌い手にそれと渡り合う豊かな声量が求められるわけですが、皆さん立派でした。


久し振りに珍しいオペラを楽しみました。

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長野と埼玉の接し方がロマンチックすぎて日々雑記

20170206





実は接しているんですよね。ずっと前から知ってはいますが、こうやって形にすると笑いを抑えられません。可愛い、かわいすぎる。



長野県川上村(レタスで有名)と埼玉県秩父市。その間の三国峠というところを、細い林道が1本通っております。長野側は舗装されているが、埼玉側は未舗装で、12月~4月は終日通行止め、夜間は一年中通行止めだそうです。



普通車ではちょっとしんどいでしょうか?一度通ってみたいものです。



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安心と安全、築地と豊洲日々雑記

20170202

台湾ネタをちょいとお休みして。豊洲の地下水モニタリングで環境基準の79倍のベンゼンが検出された、という少し前のニュース。豊洲への市場移転の決定は、さらなる先送りが確実となりました。


もうこの問題は、科学ではなくそれぞれの信条の領域に入ってしまったのでしょうか。飲み水にするわけでも、機具や設備を洗うわけでも、床に流して掃除をするわけでもない。コンクリートの壁で市場から遮断されている地下水の水質を、ここまで問題にすることが正しいのか。私は専門家ではありませんが、これまで見聞した情報からは「何の問題もない」と思っています。


築地市場が老朽化し、そもそも壁のない構造から埃、排気ガス、小動物が入り放題になっている現状は、それなりに知られています。その地下を流れる水がどんな状態なのか、どころの話ではありません。しかし多くの人の「築地ブランド」への憧れと信頼は今も絶大です。安全でなくても安心される築地、安全なのに安心されない豊洲という、まことに矛盾した事態になっているのです。


生鮮食品を扱う施設には、一般建造物よりも厳しい安全衛生への配慮が求められるでしょう。しかしそれは無制限に適用されるものではありません。ゼロリスクなんてことは不可能で、そのために様々な基準が数値設定されているのです。いま言われている環境基準とは「飲用を前提に設定された基準」です。


この数か月、豊洲市場はメディアの玩具にされてきました。昨年夏には「盛り土」問題が、連日連日大袈裟に取り上げられました。おそらく設計から施工に至る手続きの上では、問題があったのでしょう。しかし完成した建造物には、盛り土があるかないかは構造上全く問題がないと判明しています。これを理由に豊洲使用に難癖をつける人はいません(と思う)。


小池百合子氏は選挙中も都知事に就任してからも、旧勢力との対決を自らの支持を高めるために利用しようとしています。そのターゲットが豊洲市場とオリンピックでした。しかし今では落としどころを見つけられずに、とんでもないところを右往左往しているのではないでしょうか。こんなことを政争の具にしないでもらいたい、当事者・関係者こそ、大変な迷惑を被っているのですよ。


いま求められるのは、センセーショナルな報道や一部の極端な意見によって安全と安心を混同している人々の誤解を、冷静かつ科学的な説明で解くことです。…でもここまでこじれてしまっては、「豊洲ブランド」のダメージはもはや回復不可能かもしれませんね。豊洲は本当に、もう使えなくなるのでしょうか。


私は都民じゃないので、豊洲への莫大な投資が無駄になっても直接自分の懐は痛みませんが、食に携わる仕事の中でつながりのある人の損害もあるかもしれません。だいいち心が痛みます。こんなことでいいのかと憤りを覚えます。

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